いきなりですが、空き家バンクって聞いたことありますか?空き家の銀行?ではなく各自治体が空き家問題に対応するために、空き家の持ち主と借りたい、買いたい人を繋げるための制度が空き家バンクといわれています。
この記事では、その空き家である中古住宅を気に入り、購入したいと思っている方に、ローンを組む時の注意点や購入前に確認したい税の軽減条件などをご紹介します。
私自身、空き家バンクで中古住宅を購入しましたが、購入すること自体より、ローンの手続きや所有権移転や税金の事など初めてな事だらけでした。
聞き慣れない言葉がたくさんで、制度も複雑に感じました。この条件には入ると思ったのに入らない。といった残念な思いもあったので、知らなかったーということが、これを読む事で減れば嬉しいです。
空き家バンクならではの注意点
ローン引き受けしてもらえない金融機関がある
自治体は紹介窓口にはなりますが、契約の際は一線を引きます。そのため、売買が個人間になり、不動産業者が仲介しません。そうすると売買契約書はどうなるのかという問題からか、金融機関がローンを引き受ける条件から外れてしまうケースがある。例えば、イオン銀行がそうでした。
金利が低いと聞いて第一候補で考えていましたが、何回か相談し、お互いに情報が分かってきたときに担当者から言われました。(まだ初期段階で分かって良かったです)
だいぶ進んでからですと、また別の金融機関に相談し資金計画を練る必要があり時間がかかります。
他に購入意欲のある方がいて、資金面で力がある場合、売主からの自分に対する評価も下がるかもしれません。
複数の金融機関に事前審査や相談をすることをお勧めします。
地域によっては、自治体と提携している地銀が、専用の住宅ローンを企画しています。
- 例)神奈川愛甲郡愛川町の相愛信用組合「REVIT」
- 三重県の百五銀行「移住者向け住宅ローン」
- 愛知県の豊田信用金庫「とよしん空き家情報バンクローン」
フラット35の地域連携型(空き家対策)の利用が可能な自治体もあります。
- 例)岡山県笠岡市、兵庫県たつの市
また、空き家バンクの登録物件をリフォームした場合に補助金を設けている自治体もあります。
- 例)佐賀県嬉野市
ちなみに私は、地元の銀行で1000万円までは無担保で融資を受けれる商品があったので、それを選びました。無担保の方が担保設定の費用を抑えれると思ったからです。
所有権移転登記を自ら行うか、司法書士に頼む必要がある
これもやはり売買契約が個人間で行われるのが原因です。土地や建物の売買に不動産業者が入れば、言われるがままに署名などすれば済みますが、入らないのが空き家バンクでは一般的です。
のちのち問題にならないよう、しっかりした内容の売買契約書を素人が作るのは大変なので、司法書士に頼むのが良いでしょう。
家が自分のものになった!という証明の所有権移転登記を税務署に申請したり、自分で出来るという方以外は司法書士に頼むのをおすすめします。
私は、売主の方が関わったことのある司法書士さんに売主さんが声をかけて下さり、双方で費用負担してお願いしました。
司法書士さんにお願いした、やっていただいた事は以下の内容です。
- 土地の地目変更 (購入した土地が実際は細かく分かれていて、しかも法務局への登録の種類でいう地目が畑や農地の場合、地目変更していただきました。
- 購入物件に付随する建物(蔵、物置)で未登記だったものの登記申請。(以外に昔は作ったものの、登記していないままの物置などあるようです。私も出来れば費用を抑えるためにしたくなかったのですが、銀行側が無担保でも現状あるものは登記して下さいと言われるので登記をしました。確かに今出来ることはしたほうが、もし将来しようと思った時に売主さんや他の相続人さんがいないと手続きが更に面倒になることが考えられました。)
- 売買契約書の作成
- 購入代金受け渡し後の所有権移転登記
住宅ローン特別控除の準備、申請も自分でする
住宅メーカー等が申請書類を準備してくれるわけではないので、自分でしないとです。
築年数や耐震基準を満たしているか、証明書があるかの確認が重要になります。
詳しくは国税庁のサイトでご確認をお願いします。
耐震性に問題がないことを示す証明書が必要になる場合には、自治体が企画して耐震診断を行っている時があり、その制度を利用すると割安ですむのでお得です。
不動産取得税の軽減措置の対象?
中古住宅といえ、不動産の財産のため購入して不動産を取得すると不動産取得税というものが発生します。
不動産取得税の税額は、固定資産評価額の4%(標準税率)です。
そして、この不動産取得税の負担が以下の条件を満たせば減る 軽減されるのです。
- 延べ床面積が50㎡以上240㎡以下
- 昭和57年1月1日以降に新築or昭和56年12月31日以前に新築されて耐震診断で適合した証明をされたもの。(当該証明に関わる調査が取得より前の2年以内に終了しているものに限る)
軽減の額は、中古住宅の建築年度によって変わりますが、例えば
- 昭和57年1月1日から昭和60年6月30日の場合は、420万円が軽減されます
なんと、私の場合は司法書士さんや地元の税務署に聞いて、軽減対象だと言われていました。
しかし、購入後に改めて税務署に聞くと前と違う担当者が出てきて、住宅と付随する蔵なども入れるので240㎡を超えます。
そのため、軽減対象ではない!となったのです。これには正直、驚きや失望など色々な思いが渦巻きました。
悔やんでも来るべき納税通知書は来るので、払いました。。
まとめ
空き家バンクで中古住宅を購入する前に確認したい、ローンを組む時の注意点や税の軽減条件について、説明してきましたがいかがでしたか?
様々な条件をざっくりまとめると
- 建物の広さ240㎡以上は税金も高くなりがち
- 築年数によって、不動産取得税は変わる
- 耐震診断が済んで合格しているか要確認
- 土地や建物の登記の漏れ分を新たにする場合がある。
- 資金計画を立て、ローンが必要ならどこに相談するか事前に相談する
空き家バンクで中古住宅を見つけて、よし!これからだーという方の腰を折りたいわけではなく、空き家バンクならではの個人間のやりとりが強くなる現実を知って頂けたらと思いました。
大変なこともありますが、それを乗り越えたら他にはない、あなたの理想としている住まいでの生活が待っています。
ぜひとも、情報収集と早めの行動で、あーこうすれば良かった!と後悔のないことを祈っています。
皆様のなにかの助けになれたら嬉しいです。最後まで読んで下さりありがとうございました。
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